2017.12.20 「遺言控除」、その後どうなった?

先日、郵便局の前を通りかかったところ、
某有名アイドルがうつった、年賀状のポスターが目に入りました。
そしてそこには「そうか!平成30年か!」というキャッチコピーが。
目にした私も思わずそのまま「そうか、平成30年か…」と思わず口に出してしまいました。


テレビではこんなCMも流れているようです。
もう2週間もすると平成29年が終わり、平成30年になるんですね…。

とは言え、日本には「年度」という区切りも多用されているため、
あと3ヶ月ほどは「平成29年…」と書いたり見たりする機会は多そうです。
そんな平成29年度ですが、この年度中に成立を目指す、と言っていたもので、
ひとつ気になっているものがあります。
それは「遺言控除」の新設についてです。

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簡単にいうと「遺言書をきちんと残した場合は、相続税を安くしてあげましょう」
という制度です。2年ほど前に設立を目指すというニュースが流れていました。
この制度には、遺言を残すという行為を一般的にも普及させ、
遺産相続による揉め事を抑止するという意図があるようです。
確かに、遺言書さえあれば防げる相続による争いはたくさんありますし、
また相続手続きを長期化させない為などの効果も期待されているようです。

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そんな事言っても、相続争いはお金持ちの事…と他人事の方もいらっしゃるかもしれませんが、
財産の大きい少ないに関わらず揉め事が起こってしまうのが相続です。
家庭裁判所まで持ち込まれた相続争いのうち、
財産総額1000万円以下の相続が約30%、5000万円以下にまで範囲を広げると、
なんと70%にまであがります。
具体的な金額を聞くと、少し身近なことに感じられるのではないでしょうか。

さてそんな遺言控除、平成29年度内の成立に向けて、現在なにか動きはあるのでしょうか。
少し調べてみましたが、一番新しいニュースは2年前のもの。
今のところあれから動きはないようで、この分だとこの年度中の成立は難しいかもしれません。

「終活」なんて言葉も頻繁に聞こえるようになってきましたが、
やはり遺書や相続は、自分の死後に起こることですから、生前に自分の事として捉え、
前向きに作業を進めるというのはなかなか難しいものがあります。
遺言控除のような仕組みができれば、生前の親族間での話し合いも行いやすくなるでしょう。
天皇の生前退位が正式に決定したことで、「平成」の終了も決定しました。
せめて「平成」の元号のうちに、この件に関してもなにか進展があるといいですね。

(via 時事用語のABCD)

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